プレスリリース要約
従来の「対立」から「建設的な対話」へ。FPコンサルティングが実施した労働組合向けの財務分析ワークショップは、共通言語としての数字を用いることで、労使関係のあり方をアップデートする新たな潮流を示唆しています。
株式会社FPコンサルティングは、2026年4月17日に日本紙パルプ紙加工産業労働組合連合会(紙パ連合)にて「労使交渉に役立つ財務分析ワークショップ」を開催しました。参加した組合役員ら57名は、自社の財務諸表やIR資料を直接活用し、企業の現状を客観的に捉える手法を習得。従来の社内視点に留まらず、外部投資家からの評価軸を取り入れることで、より精度の高い判断力を養うことを目的としています。
プログラムは講義と実践演習の二部構成で行われました。前半ではROEやROAといった主要な財務指標の読み方を学び、後半のワークショップでは自社の強みや改善余地、中長期的な方向性を整理。他社との比較を通じて自社の立ち位置を再認識する機会も設けられました。参加者からは「会社がどこに投資し、何に注力しているのかを読み取れるようになった」との声が上がっており、実務に直結する内容となっています。

Journalポイント
労使交渉の現場で、労働組合が「投資家目線」の財務分析を取り入れ始めているという、新しい対話の形が注目されています。
え、そうなんですか?労働組合といえば、賃上げを強く要求する「交渉のプロ」というイメージでしたが、数字も扱うんですか?
実は今、労働側も「会社の持続可能性」を重視しており、感情的な要求ではなく、共通言語である財務分析を用いて、論理的に経営陣と議論するニーズが高まっているんです。
でも、ROEやROAといった指標って、専門的すぎて組合の役員さんたちが使いこなすのは少しハードルが高い気がします。
ROEというのは自己資本利益率のことで、会社が株主から預かったお金をどれだけ効率よく利益に変えたかを示す指標です。研修ではこれらを自社のIR資料と照らし合わせることで、実感を伴った知識として習得できる工夫がされています。
なるほど!数字が分かれば「会社は今これだけ投資に回しているから、賃上げはこの範囲が妥当だ」といった、踏み込んだ会話ができるようになるわけですね?
その通りです。例えば、人的資本への投資が将来の企業価値をどう高めるかを、財務的な根拠を持って提案できれば、経営側も無視できません。自社の強みと弱みを客観的なデータで把握することが、説得力のある交渉の鍵になります。
非常に合理的ですね。他の業界や労働組合でも、こうした「経営を学ぶ」という動きは一般化してきているのでしょうか?
はい、業界全体が「対立」から「共創」へシフトしています。特にウェルビーイングを重視する企業では、従業員が経営状況を正しく理解し、自律的に貢献することを求めており、こうした金融教育の導入が加速しています。
賃上げ交渉が、お互いの未来を考える場に変わっていくんですね。非常に勉強になりました!


