プレスリリース要約

深刻化する医薬品の供給不安に対し、千葉大学病院と白鳥製薬がタッグを組みました。薬の「材料」である原薬からリスクを構造化し、医療現場への影響を最小限に抑えるための具体的な対策パッケージの構築を目指します。

千葉大学医学部附属病院の次世代医療構想センターと白鳥製薬は、2026年5月1日より「原薬起点の医薬品供給不安・品質問題の構造化と対策パッケージの提示」を目的とした共同研究を開始しました。昨今、製造不正やサプライチェーンの混乱により医薬品の供給が滞る事案が多発しており、医療現場での診療継続に大きな支障をきたしています。本研究では、この問題を個別の事象としてではなく、原薬の供給構造という上流工程から俯瞰することで、抜本的な解決策を提示することを目指しています。

具体的な研究手法としては、公開情報を基に供給不安の影響を受けやすい医薬品リストを作成し、薬効分類や代替可能性などの属性情報を付与します。さらに行政の公開データを活用して、診療領域ごとの使用量や集中度を可視化。どの薬が不足すると、どの診療科にどれだけの影響が出るのかを近似的に評価し、対応の優先順位を整理します。研究期間は2027年3月末までを予定しており、最終的には医療機関や行政、業界全体で共有可能な「実践的な対策パッケージ」を策定する計画です。

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Journalポイント

編集部

実はこれ、医薬品不足を「現場の不運」で終わらせず、データで予測可能にするための挑戦なんです。

え、そうなんですか? 薬が足りないのって、メーカーが頑張れば解決する問題じゃないんですか?

読者
編集部

実は今、医薬品の製造に欠かせない API(原薬)の調達ルートが非常に不透明で、特定の国や工場に依存しすぎているという課題があるんです。

APIというのは、薬の有効成分となる「原料」のことで、これが止まると薬が作れないんですね。

読者
編集部

その通りです。例えば、ある特定の病気に不可欠な薬の原料が1社でしか作られていなかったら、そこで事故が起きるだけで日本の医療が止まってしまいます。

なるほど!じゃあ、どの薬が「代わりがないほど危険な状態か」をあらかじめリストアップしておくってことですか?

読者
編集部

まさに。公開データから 使用集中度 を分析し、代替品がない領域を特定します。薬学の専門知を組み合わせて、リスクの優先順位を明確にするわけです。

他の大学や製薬会社も、同じような取り組みをしているんでしょうか?

読者
編集部

実は業界全体が サプライチェーンの強靭化 へシフトしていますが、ここまで医療現場の視点と原薬製造の知見を融合させた研究は珍しいんです。

なるほど、薬が安定して届く未来につながる、とても意義のある研究ですね。勉強になりました!

読者
国立大学法人千葉大学 ニュース要点の図解

国立大学法人千葉大学

代表
横手 幸太郎
所在地
千葉県千葉市稲毛区弥生町1-33
URL
www.chiba-u.ac.jp
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