プレスリリース要約
人工知能美学芸術研究会(AI美芸研)は、美術家・草刈ミカによる約11年ぶりの個展『凹凸絵画−逆チューリングテスト』を2026年5月30日より開催します。生成AIやLLMが急速に普及し、価値判断の主体が機械へと移行しつつある現代において、人間とAIの境界線を芸術的アプローチから問い直す注目の展覧会です。
本展は、2026年5月30日から6月13日まで、東京・日暮里のギャラリー「HIGURE 17-15 cas」にて開催されます。共同発起人として2016年に人工知能美学芸術研究会(AI美芸研)を立ち上げて以来、「機械美学」を追求してきた美術家・草刈ミカによる、約11年ぶりの個展です。展示される作品のほぼすべてが新作であり、絵の具をチューブから直接絞り出したような独自の技法による「凹凸絵画」シリーズを中心に構成されます。幅3メートルを超える大作《凹凸絵画#53「ハノン」》をはじめ、AI時代の記号性や物質性を揺るがす挑戦的な作品群が一堂に会します。
個展の核心となるテーマは「逆チューリングテスト」です。通常のチューリングテストが「AIが人間を模倣できているか」を判定するのに対し、本展では「人間が、人間であるとAIに見抜かれなければ合格」という逆転の発想を提示します。これは、高度な言語モデル(LLM)が社会に浸透した現代において、価値判断やクリエイティビティの主体が誰にあるのかを問いかける試みです。作品のキャプション自体を作品化するメタ的なアプローチなどを通じ、ポスト・トゥルース(客観的事実よりも主観的感情が重視される状況)時代における絵画のあり方を再定義します。

Journalポイント
実はこれ、AIに価値を判定される側になった 人間のアイデンティティ を揺るがす、非常にスリリングな試みなんです。
え、人間がAIにテストされるんですか? チューリングテスト って、そもそもAIが人間っぽいかどうかを判定するものですよね?
チューリングテスト というのは、機械が人間並みの知性を持っているかを判定するテストのことで、今回はその逆なんです。今は生成AIが人間以上の精度でコンテンツを作るので、逆に『人間が人間らしい不完全さや意図を持っているか』をAIに証明する必要が出てきている、という問題提起ですね。
なるほど。でも、それってアートの世界だけの極端な話じゃないんですか?
たとえばビジネスでも、検索エンジンやSNSのアルゴリズムに『人間が書いた価値あるコンテンツ』と認められなければ、誰にも届かない時代になっていますよね。すでに私たちは、AIによる価値判断のフィルター を通して社会と繋がっているんです。
確かに!すでに私たちはAIに評価される側になっているんですね。
その通りです。今回の個展で展示される『凹凸絵画』は、絵の具の物質的な重なりという、3DプリンタやAIには簡単には再現できない フィジカルな実在感 を持っています。デジタル化が進むからこそ、この物理的な実感が価値を持つわけです。
デジタル全盛だからこそ、あえて物理的な『モノ』の価値が際立つんですね。他のアーティストや企業も、似たようなアプローチをしているのでしょうか?
はい、アート界だけでなく製造業やハイブランドでも、AIによるデジタルデザインと、職人の 手仕事による物質性 を融合させる動きが活発化しています。効率化の対極にある『割り切れなさ』にこそ、人間ならではの価値が見出されています。
AI時代における『人間ならではの価値』の作り方、とても勉強になりました!

人工知能美学芸術研究会

- 代表
- 中ザワヒデキ
- 所在地
- 東京都調布市富士見町 2-1-7-202 草刈ミカアトリエ内 人工知能美学芸術研究会
- URL
- www.aibigeiken.com
