プレスリリース要約
株式会社新潮社は、老いた怪異専門の介護施設を舞台にしたコミックス『怪異の介護』第1巻を2026年5月9日に発売します。本作は、誰もが直面する「老い」や「介護」という重い社会課題を、人魚や首無しライダーといった馴染み深い怪異を通してコミカルに描くことで、新たな視点を提供するコンテンツとして注目されます。
本作は、新潮社のWEBマンガサイト「くらげバンチ」で2025年11月から連載を開始した、コイケナツキ氏の初連載作品です。作中では、耳が遠くなり「キレイです」が聞こえない口裂け女や、免許返納を迫られる首無しライダーなど、加齢によって身体機能や認知機能が衰えた怪異たちと、彼らをケアする介護士たちの日常が描かれます。介護というデリケートなテーマをエンターテインメントの枠組みに落とし込むことで、読者が自然と「老い」について考えるきっかけを創出しています。
発売を記念し、アニメイトや喜久屋書店などの主要書店では描き下ろしイラストペーパーなどの限定特典が配布されるほか、書泉・芳林堂書店では期間限定の複製原画展示も実施されます。単なる娯楽作品にとどまらず、高齢化社会における「認知症」や「身体の不調」といった現実的な課題を、キャラクタービジネスの文脈を借りて分かりやすく表現した、新しいお仕事コメディとして展開されています。


Journalポイント
実はこれ、エンタメの力で社会課題の心理的障壁を下げるという、非常に高度なアプローチを体現している作品なんです。
え、そうなんですか? 単なるギャグ漫画だと思っていました。
実は今、介護や認知症といったテーマは社会的関心が高い一方で、当事者以外には「重すぎる」と敬遠されがちという課題があります。そこで怪異という非現実的なキャラクターを挟むことで、読者が客観的に、かつ身近に老いを感じられるよう設計されているんです。
でも、それってもともとホラーやオカルトが好きな一部の人にしか刺さらないんじゃないですか?
たとえば、作中では「免許返納する首無しライダー」や「自分の顔を忘れたのっぺらぼう」など、誰もが知る怪異の特性を現代の高齢化問題にリンクさせています。このメタファーの分かりやすさが、普段漫画を読まない層にも「自分事」として響くフックになっています。
なるほど!じゃあ「怪異の介護」というユニークな設定そのものが、社会課題へのアクセス窓口になっているってことですか?
その通りです。専門用語や暗い現実をそのまま提示するのではなく、誰もが知るキャラクターに置き換えることで、認知症の初期症状や身体の衰えを直感的に理解できるようになります。
他の業界でも、SDGsなどの難しいテーマをエンタメで伝える動きがあるんですか?
SDGsというのは、持続可能でより良い世界を目指す国際目標のことで、環境や社会の課題解決に向けた取り組みを指します。実は今、業界全体がこうした社会課題をエンタメ化して発信する方向へシフトしており、ビジネスの現場でも「楽しさ」を入り口にする手法が主流になりつつあります。
なるほど、勉強になりました!ビジネスのヒントになりそうです。

