プレスリリース要約
老舗出版社の偕成社が、累計18万部超のヒット作を持つ絵本作家・新井洋行氏とタッグを組み、0歳児向けの新作絵本「たのしいおとえほん」シリーズ2冊を同時発売しました。乳幼児の言語発達において重要とされる「オノマトペ(擬音語・擬態語)」に着目し、音の響きに特化したアプローチがビジネス視点でも注目されます。
株式会社偕成社は、2026年5月9日に、絵本作家デビュー20周年を迎える新井洋行氏の新作あかちゃん絵本『わんわん』および『ぶうぶう』の2作を同時発売しました。新井氏は、18万部を超えるロングセラー『れいぞうこ』などの実績を持つ人気作家です。今回の新シリーズは「新しいスタンダードになるようなあかちゃん絵本を」というコンセプトのもと、あかちゃんが読んでもらって最も楽しいと感じる要素を追求して開発されました。価格は各990円(税込)で、0歳児からを対象とした16ページのボードブック仕様となっています。
本シリーズの最大の特徴は、言葉の土台となる「音」そのものを楽しむ設計にあります。具体的には、2冊でオノマトペの性質を明確に描き分けています。『わんわん』では「くつ ぱったぱた」といった「濁音のない」優しい響きのオノマトペを採用。一方の『ぶうぶう』では「でんしゃ ごとん ごとん」などの「濁音のある」力強い響きのオノマトペで構成されています。ページごとに変化する鮮やかな背景色とシンプルなイラストが、視覚と聴覚の両面から乳幼児の脳や感性にアプローチする仕組みです。


Journalポイント
実はこれ、あかちゃんの聴覚発達に合わせた、極めてロジカルな製品設計になっているんです。
え、そうなんですか?絵本って感覚的なものだと思っていましたが、ロジカルというのはどういうことですか?
実は今、乳幼児向け市場では、単にかわいいだけでなく「知育効果の可視化」や「発達段階への適合」という課題があるんです。そこで、あかちゃんが最初に聞き取りやすい「オノマトペ」に特化しています。
でも、それってもともとどの絵本でもやっていることじゃないんですか?
そこが違います。今回は「濁音の有無」で2冊を完全に分けています。数字で言うと、新井洋行氏の過去作『れいぞうこ』は18万部のヒットを記録していますが、今回はさらに「音」の心地よさに特化させているんです。
なるほど!じゃあ、あかちゃんの発達段階に合わせて親が選びやすい、つまりLTVを高める戦略ってことですか?
LTVというのは「顧客生涯価値」のことで、一人の顧客が取引期間を通じて企業にもたらす総利益のことです。まさにその通りで、0歳からの「ファーストブック」として信頼を得ることで、その後のシリーズ買いや同出版社の他書籍への継続購入に繋がります。
他の出版社や教育系の会社も、似たようなアプローチをしているんですか?
はい、実は業界全体が「エビデンス(科学的根拠)ベース」の製品開発へシフトしています。ただ感覚で作るのではなく、子どもの発達心理学や脳科学の知見を取り入れたプロダクトが、厳しい市場を勝ち抜く要因になっています。
なるほど、絵本業界の裏側にある緻密な戦略がよく分かりました。勉強になりました!

株式会社 偕成社

- 代表
- 今村 雄二
- 所在地
- 東京都新宿区市谷砂土原町3-5
- URL
- www.kaiseisha.co.jp
