プレスリリース要約

化粧品製造販売のアイ・エー・シーは、受託製造した「ファチュイテ」のUV製品において、処方ミスや試験不履行による自主回収を発表しました。委託元の確認に対し、実態と異なる回答をしていたことも判明。本件は、製造委託(OEM)におけるガバナンスや内部統制のあり方に一石を投じる事例として注目されます。

株式会社アイ・エー・シーは、同社が製造販売元を務める「ファチュイテ パーフェクトプルーフUVディフェンス」において、製品内に結晶が発生する可能性が高まったとして、全ロットおよびサンプルパウチの自主回収を発表しました。原因は、製造元の開発部門における連携不足と内部統制の不備にあります。当初合意していた「処方A」ではなく、結晶化リスクのある「処方AB」で製造が進められ、さらに出荷前の必要な試験の一部を怠ったことで、不備のある製品が市場に流通する事態となりました。委託元の株式会社FATUITEとの協議の上での決定となります。

トラブルの背景には、深刻なコミュニケーション不全と管理体制の甘さがあります。製造前にFATUITE側から処方の再確認があった際、アイ・エー・シー側は実態を確認せず「結晶化しない処方で製造している」と回答していました。また、バルク製造直後の「加速劣化試験」を怠ったため、結晶化を検知できずに出荷。出荷から約1ヶ月後の試験でようやく結晶化が確認されました。アイ・エー・シーは、これらは自社の社内伝達や記録管理の不備によるものであり、FATUITE側の管理が及ばない範囲で発生した事象であると説明し、謝罪しています。

Journalポイント

編集部

実はこれ、単なる現場の配合ミスではなく、委託先とのガバナンス体制が崩壊したことで、防げるはずのチェックをすべてスルーしてしまった組織的なエラーなんです。

え、そうなんですか?ブランド側も事前に確認していたとありますし、途中で誰かが気づきそうなものですが……。

読者
編集部

そこがポイントです。委託元からの『正しい処方か』という再確認に対し、受託側が現場の実態を確かめずに『大丈夫』と虚偽の回答をしてしまったことが、致命的な引き金になりました。

でも、それってもともとOEMの契約や品質管理プロセスの中で、二重三重にチェックされる仕組みになっていないんですか?

読者
編集部

OEMというのは相手先ブランドの製品を製造することですが、今回のケースでは、製造後の加速劣化試験という、品質保証に不可欠な最終プロセス自体を現場が怠って出荷してしまいました。

なるほど!ということは、委託したブランド側は、受託側の『問題ない』という言葉を信じるしかなかったということですね?

読者
編集部

まさにその通りです。委託元は受託側の報告を信じるほかない立場にあり、今回の件は委託側の管理が及ばない、受託側の内部統制の不備であると、受託側自身も全面的に認めています。

これって化粧品業界に限らず、他のものづくりやITなどの業界でも、似たような委託先とのトラブルは起きているんでしょうか?

読者
編集部

実はあらゆる業界でサプライチェーンの信頼性が問われています。委託先のプロセスをブラックボックス化せず、定期的な監査やシステムによるデータ共有など、踏み込んだ管理へのシフトが進んでいます。

なるほど、自社ブランドの信頼を守るためにも、委託先のガバナンス体制まで見極める目が重要なんですね。勉強になりました!

読者
株式会社アイ・エー・シー ニュース要点の図解

株式会社アイ・エー・シー

代表
奥村直久
所在地
東京都港区南麻布2-7-29
URL
iacqa.sakura.ne.jp

この企業とつながりたい方、興味がある方はこちらから

Connect Journalでは、掲載企業へのおつなぎ・詳細情報のご提供を行っております。
お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ