プレスリリース要約
AI創薬ベンチャーのVeritas In Silicoは、独自のドラッグデリバリーシステム「Perfusio」の事業化に向け、PMDAとの準備面談を実施しました。カテーテルを用いて薬剤を標的臓器に「投与・回収」する独自の物理的システムであり、開発中止となった医薬品の復活や創薬プロセスの変革をもたらす技術として注目されます。
Veritas In Silicoは、2026〜27年度の販売開始を目指す独自のドラッグデリバリーシステム(DDS)「Perfusio」の医療機器許認可取得に向け、医薬品医療機器総合機構(PMDA)との対面助言準備面談を実施しました。同社は今年1月に新規事業開発室を設置し、事業化を本格化させています。今回の面談を経て、新たなデータ取得のための試験は行わず、新たな用途を持つ汎用医療機器として許認可を得る方針を固め、今後は開発前相談へとプロセスを進める計画です。
「Perfusio」は、カテーテルを治療対象臓器の動脈側と静脈側に配置して血管を閉塞し、対象臓器を一時的に体血流から孤立させる技術です。一方から薬剤を投与し、もう一方から回収することで、全身への薬物曝露(毒性)を回避しながら、標的臓器へ確実に薬剤を届けます。薬剤への化学修飾が不要なため、幅広い医薬品や臓器に適用できるのが強みです。この仕組みにより、全身毒性が原因で開発が中断していた医薬品候補を、開発を諦めることなく臨床試験へ導く新たなアプローチが可能になります。
Journalポイント
実はこれ、薬を体に投与するだけでなく、使い終わったらカテーテルで「回収する」という、これまでにない物理的な配送システムなんです。
えっ、薬を回収しちゃうんですか?投与した薬をわざわざ体から吸い出すなんて、今までの医療の常識では聞いたことがありません!
そうですよね。実は、病気に対して非常に優れた効果があるにもかかわらず、全身に薬が回ってしまうと副作用などの毒性が強すぎて、途中で開発が中止になってしまう新薬候補が世界中に数多く存在するんです。
なるほど。でも、それって普通のDDS(ドラッグデリバリーシステム)技術で、特定の臓器だけに届くように工夫すれば解決するんじゃないですか?
DDS(ドラッグデリバリーシステム)というのは、医薬品を必要な場所にだけ届ける技術のことで、通常は分子を化学修飾するのですが、開発が難しく時間もかかります。そこで「Perfusio」は、臓器の血管をカテーテルで一時的に遮断し、投与した薬剤を逆側のカテーテルで回収することで、物理的に全身への流出を防ぐんです。
すごい発想ですね!じゃあ、製薬会社にとっては諦めていた開発パイプラインを復活させる、強力なライセンスアウトの選択肢になるってことですか?
ライセンスアウトとは自社の技術や特許を他社に使用許諾することですが、まさにその通りです。製薬企業は開発中止プロジェクトを再開でき、カテーテルメーカーにとっては自社製品の新しい用途開拓につながるという、三者一両得のビジネスモデルが描かれています。
他社や競合のバイオベンチャーでも、同じような物理的アプローチでDDSを開発しているところはあるんですか?
カテーテル単体の開発はありますが、このように「複数カテーテルを組み合わせて薬剤の投与と回収を行う」というシステムは極めて独自性が高く、すでに特許も取得済みです。業界全体が創薬の効率化を模索する中、この物理的アプローチは新しい標準になる可能性があります。
薬を物理的にコントロールするという発想の転換が、創薬ビジネスのハードルを大きく下げるのですね。勉強になりました!
株式会社 Veritas In Silico

- 代表
- 中村 慎吾
- 所在地
- 東京都品川区西五反田1丁目11-1 AIOS五反田駅前ビル1109
- URL
- www.veritasinsilico.com
