プレスリリース要約
アンカー・ジャパンをはじめとするモバイルバッテリーメーカー7社と、NTTグループやKDDIなどの主要通信事業者は、大規模災害時における被災地への電源確保に関する連携協定を締結しました。デジタル化が進む現代において、災害時の通信と電源の確保は最優先課題であり、競合の垣根を越えたこの異業種連携は、防災インフラの新たなモデルとして注目を集めています。
本協定は、モバイルバッテリーメーカー7社(アンカー・ジャパン、INFORICH、EcoFlow Technology Japan、エレコム、オウルテック、CIO、ユーグリーン・ジャパン)と、主要通信事業者(NTTグループ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイル)の間で締結され、2026年6月1日より取り組みが開始されます。近年、災害時におけるスマートフォンの充電環境の確保は命綱とも言える重要性を持っていますが、メーカー単独での物資輸送や避難所への迅速なアプローチには限界がありました。そこで、被災地で通信復旧活動を行う通信事業者の配送網を掛け合わせることで、迅速な電源確保を目指します。
具体的な協力内容として、大規模災害が発生した際、モバイルバッテリーメーカー各社がモバイルバッテリーや充電ケーブルなどの電源機材を調達・提供します。通信事業者は、被災地からの要望や現地の状況に応じて、これらの機材を避難所などへ配送する役割を担います。さらに、機材の使用方法や返却方法、問い合わせ窓口を記載した共通のチラシを同梱するほか、各メーカーのウェブサイトで支援状況を共通様式で情報発信するなど、被災者が混乱なくスムーズに充電を行えるような工夫も盛り込まれています。


Journalポイント
実はこれ、ライバル企業同士が手を組んで社会課題を解決する コ・ペティション(協調的競争) の非常に先進的な事例なんです。
え、競合他社が協力するんですか?アンカーとCIOやエレコムって、普段は市場で激しくシェアを争っていますよね。
その通りです。有事における物資支援という CSR 活動において、一社単独では物流や在庫の面で限界があるという共通の課題がありました。
CSRというのは企業の社会的責任のことですね。でも、それって各社が個別に寄付するのではダメなんですか?
個別だと、避難所に届く機材の規格がバラバラになったり、配送ルートが重複して現場を混乱させたりします。今回は 通信キャリア の配送網に一本化することで、無駄なく迅速に届ける仕組みを作ったのです。
なるほど!配送という一番難しい部分を、現地に強い通信会社に任せることで、効率的に届くわけですね。
その通りです。このスキームでは、メーカー側は 共通の取扱説明書 や返却用チラシを用意することで、現場のサポートコストも大幅に削減しています。
これって防災だけでなく、他の B2B 分野や事業開発でも応用できそうな考え方ですね。
B2Bというのは企業間取引のことですね。おっしゃる通り、有事の サプライチェーン 維持や、業界全体の標準化を進める上で、競合との『協調領域』を見極めることは、今後の事業開発において極めて重要な視点になります。
ライバルと競うだけでなく、社会のために手を取り合う領域を作る。ビジネスの新しい可能性が見えた気がします!


