プレスリリース要約
NISSHA株式会社の医療機器CDMO事業を担うNissha Medical Technologiesは、米国ウィスコンシン州にてマイクロ成形品の生産能力を2倍以上に拡張する新棟の建設を開始しました。医療機器の小型化・高機能化が急速に進む中、この微細加工技術の需要拡大を背景に、グローバルでの生産体制を大幅に強化します。
NISSHAのメディカル分野で開発製造受託(CDMO)を展開するNissha Medical Technologies(NMT)は、米国ウィスコンシン州ニューリッチモンドにおいて、マイクロ成形品の生産能力拡張に向けた新棟の起工式を執り行いました。新棟の延床面積は約4,650平方メートルで、2027年4月の完成を予定しています。その後、段階的な設備導入を進め、本格稼働時には同拠点におけるマイクロ成形品の生産能力を従来の2倍以上に引き上げる計画です。これにより、世界的に拡大する医療機器の高度化および小型化ニーズへの供給体制を強固なものにします。
NMTが強みとするマイクロ成形技術は、マイクロメートル単位の極めて高い寸法精度で微細な形状を形成する射出成形技術です。この技術によって生産される部品は、内視鏡用の先端処置具などの低侵襲医療機器をはじめ、手術支援ロボット、診断機器、さらには医療用ウェアラブルセンサーにいたるまで、最先端の医療現場で幅広く採用されています。医療機器の小型化は、手術時の切開創を小さくするなど患者の身体的負担を軽減するだけでなく、医療従事者の操作性や利便性向上にも直結するため、非常に重要な役割を担っています。
Journalポイント
実はこれ、スマートフォンの部品などで培った高度な超精密プラスチック成形技術が、最先端の医療分野で花開いている面白い事例なんです。
え、そうなんですか?NISSHAといえば印刷やタッチパネルのイメージがありましたが、医療分野でもそんなに強いんですね。
そうなんです。実はNISSHAは、もともと精密なプラスチック成形などで培った独自の加工技術を持っており、その技術を応用して メディカル分野 へと事業領域をグローバルに広げてきました。
なるほど。プレスリリースに出てきた CDMO という言葉ですが、これは具体的にどういった役割を担うビジネスなのでしょうか?
CDMOというのは開発製造受託のことで、医療機器メーカーから設計開発から製造までを一貫して引き受ける仕組みのことです。今回の新棟建設によって、この 受託生産能力 が一気に2倍以上に拡大します。
生産力が2倍以上になるとは驚きです。それほどまでに、医療機器の小型化に対するニーズが世界中で急速に高まっているということでしょうか?
その通りです。たとえば、患者の負担を減らす 手術支援ロボット の部品や、体内に挿入する内視鏡の先端部品、ウェアラブルセンサーなど、極小かつ高精度なプラスチック部品の需要が爆発的に増えています。
確かに、微細化のニーズは尽きそうにないですね。日本の他の精密加工メーカーも、同じように医療分野へ参入しているのでしょうか?
多くの製造業が医療への参入を試みていますが、医療分野は規制が厳しく簡単には参入できません。NISSHAは米国で実績のある企業を買収し、すでに グローバルな供給体制 を構築している点が大きな強みです。
日本の高い技術力とグローバルな買収戦略が組み合わさることで、世界市場で強い競争力を発揮しているのですね。非常に勉強になりました!

