プレスリリース要約
XR/AI技術を手掛ける株式会社ビーライズは、山口県の「やまぐちデジタル実装推進事業」において、救急救命士向け訓練シミュレータ「EXR」の実証実験を完了し、本格的なサービス化に向けた開発を始動しました。高齢化と地理的要因による救急医療の地域格差という深刻な社会課題に、テクノロジーで挑む注目の取り組みです。
株式会社ビーライズが開発する「EXR」は、高品質な3DCGで救急医療現場を再現したXR訓練シミュレータです。山口県は高齢化率が35.5%と全国平均を上回る一方、都市部と中山間地域の間で救急搬送時間や症例体験数に大きな格差が存在しています。令和7年度に下関市消防局および岩国地区消防組合と連携して実施された実証実験では、指導救命士や救命士らを対象に実際の症例データを用いたシステム検証が行われ、参加者の約94%が従来の座学・机上訓練よりも有効であると回答しました。
実証実験では、循環器疾患や頭部疾患の症例体験を通じた事前・事後テストで点数アップが確認され、高い教育効果が実証されました。さらに約88%が「今後の署内研修に導入する価値がある」と評価しています。これを受け、2026年5月15日には山口県内の全12消防本部を集めた体験会が実施されました。令和8年度は医学的リアリティの追求や症例数の追加、評価・管理機能の実装など、機能の高度化と実運用に向けた最適化が進められます。


Journalポイント
実はこれ、地方における救急隊員の「経験格差」という深刻な社会課題を、先端のデジタル技術で解消しようという非常に挑戦的なプロジェクトなんです。
隊員の経験格差ですか?救急隊員の方であれば、どこの地域でも同じように高度な訓練を受けているイメージがあるのですが、違うのですか?
そう思うのも無理はありません。しかし、山口県のように都市部と中山間地域が混在する県では、隊員が遭遇する症例数に偏りがあり、地域間で1万件以上の症例体験の格差が生じているのが実情なんです。
1万件も差があるとは驚きです。でも、そういった現場での判断力や経験値というのは、実際の救急搬送の現場を重ねることでしか身につかないのではないですか?
そこで登場するのがXR(クロスリアリティ)技術です。たとえば、高品質な3DCGで再現された緊迫した救急現場を、VRゴーグル等を使って安全かつ何度でも疑似体験できるシステムを開発したのです。
なるほど、仮想空間で訓練するわけですね!ただ、気になるのはその効果です。この新しいXRシステムは、従来の訓練と比べてどれくらい効果があるのでしょうか?
XRというのはVR(仮想現実)やAR(拡張現実)などの総称のことで、これを用いた実証実験では、座学より有効だと答えた人が約94%に達し、テストの点数も向上しました。
9割以上の人が有効だと認めているのは凄いですね!山口県以外の自治体でも、このような医療や救急の分野におけるDXは進んでいるのでしょうか?
DXというのはデジタルトランスフォーメーションのことで、IT技術で社会や業務をより良く変革することです。医療や災害分野でのDXは全国で加速しており、今回の「山口県モデル」はその先駆例と言えます。
なるほど、デジタル技術が人命救助の現場を底上げし、地域の格差をなくす時代になってきているのですね。非常に勉強になりました!


