プレスリリース要約

全国社会保険労務士会連合会が、社労士を対象にした「給付付き税額控除に関する意識調査」の結果を発表しました。社会保障と税の一体改革における有力な選択肢として約7割が検討すべきと回答した一方、実務を担う社労士ならではの「現場で制度が回るか」という慎重な視点も浮き彫りになっています。

全国社会保険労務士会連合会社会保険労務士総合研究機構(社労士総研)は、2026年3月31日から4月13日にかけて、社労士857人を対象にWeb調査を実施しました。調査結果によると、社会保障と税一体改革の中で給付付き税額控除を「検討すべき」と答えた割合は69.6%に上り、低所得者支援策として「検討に値する」との回答も63.2%を占めました。また、負担軽減策として「食料品ゼロ税率を優先(20.9%)」よりも「給付付き税額控除を優先(30.0%)」とする回答が最も多く、制度自体の導入には前向きな姿勢が示されています。

一方で、回答者が「国民として」の視点から「社労士として」の実務的な視点に切り替えると、制度導入に対して慎重な判断傾向が強まることが分かりました。制度設計において重視すべき点として、「制度の簡素性」「所得把握の正確性」「社会保障との整合性」などが挙げられています。これは、実際の現場で制度が円滑に機能するかどうかを懸念する社労士ならではのリアルな声であり、単なる理念論にとどまらず、実務的な実現可能性(オペレーションの難易度)を重視する姿勢が反映された結果となっています。

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Journalポイント

編集部

実はこれ、理念としての制度に対する前向きな評価と、実務家としての現場のオペレーションへの危機感が表裏一体になっている面白い調査結果なんです。

え、そうなんですか?制度としては良さそうなのに、実務を担うプロである社労士の皆さんは、具体的に何がそんなに心配なのでしょうか?

読者
編集部

実は今、国が個人の所得をどこまで正確に把握できるかという課題や、既存の社会保障制度との二重給付を防ぐ整合性など、実務上のハードルが非常に高いのです。これをクリアしないと現場が混乱してしまいます。

「DX」というのはデジタルトランスフォーメーションのことで、データとデジタル技術を活用してビジネスや業務プロセスを改革することです。でも、所得の把握や給付の手続きって、もともと国やマイナンバーなどの公的な仕組みで完結させるべきものではないのですか?

読者
編集部

たとえば、企業が従業員の所得を報告する際、手続きが複雑だと現場の負担が激増します。今回の調査でも、857人の社労士から『制度の簡素性』や『所得把握の正確性』を重視すべきという切実な声が上がっています。

なるほど!もしこの制度が導入されるとなれば、企業のバックオフィス業務を支えるB2Bのシステムやサービスにも、かなり大きな影響が出てくるということでしょうか?

読者
編集部

B2Bというのは企業向けビジネスのことで、今回は給与計算ソフトなどの開発企業を指します。おっしゃる通り、新制度に対応するために業務ソフトの改修や、企業の労務フローの大幅な見直しが必要不可欠になります。

制度の本格的な導入に向けて、他の業界や政府の有識者会議などでも、こうした現場の運用性を考慮した議論は進められているのでしょうか?

読者
編集部

実は、社会保障と税の一体改革という大きな流れの中で、政府が具体的な制度設計を公表する前に、実務の専門家である社労士側から『現場で回る制度設計を』と先手を打って提言を発信したのが今回の動きなんです。

なるほど、国の新しい制度設計においては、理念だけでなく『現場の実務に耐えうるか』という視点が極めて重要になるのですね。勉強になりました!

読者
全国社会保険労務士会連合会 ニュース要点の図解

全国社会保険労務士会連合会

代表
若林 正清
所在地
東京都中央区日本橋本石町3-2-12 社会保険労務士会館
URL
www.shakaihokenroumushi.jp

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