プレスリリース要約

京都大学発のディープテックスタートアップであるライノフラックスは、独自の「湿式ケミカルルーピング技術」を用いたプロトタイプにより、累計240時間を超える連続運転試験に成功しました。燃焼を伴わずに高効率な発電と高純度CO2の回収を同時に実現する新技術として、脱炭素時代の新たな分散型電源として注目を集めそうです。

ライノフラックスは、住友林業との共同実証において、木質バイオマス原料を用いた連続120時間超の安定運転を達成しました。さらに、食品・飲料メーカー等から提供された木質以外のバイオマス原料も含めた複数原料による試験を継続し、累計240時間(10日間相当)に及ぶ運転に成功。これにより、研究開発フェーズから実用化に向けた社会実装フェーズへの大きな一歩を踏み出しました。この成果により、5段階ある同社の成長ロードマップにおける第2段階「プロトタイプフェーズ」が完了したことになります。

同社が開発する「湿式ケミカルルーピング技術」は、水溶液中の化学反応を利用してバイオマスから電力を直接取り出す技術です。従来の燃焼式バイオマス発電と比較して約2〜4倍の発電効率を誇り、水分を多く含む未利用バイオマスも効率的にエネルギー化できます。また、発電プロセスで発生するCO2を純度99.9%以上で分離・回収できるため、カーボンニュートラルの実現に直結します。燃焼設備が不要なため装置の小型化・分散配置が可能で、工場やデータセンターなどへの直接導入に適しています。

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Journalポイント

編集部

実はこれ、これまでのバイオマス発電の常識を覆す、「燃やさない」発電技術なんです。京都大学の基礎研究から生まれた、非常にユニークなアプローチなんですよ。

え、燃やさないんですか? バイオマス発電って、木くずなどを燃やしてその熱でタービンを回すものだと思っていました。どうやって電気を作るのですか?

読者
編集部

そこがポイントです。水溶液中での化学反応を利用して、バイオマスから直接電気を取り出す「湿式ケミカルルーピング技術」という独自の仕組みを使っています。燃焼プロセスを挟まないため、熱としてのエネルギーロスが非常に少ないのが特徴です。

でも、それだと水分を多く含む生ゴミや湿った木材なんかは、あらかじめ乾燥させないと使えないんじゃないですか? 従来の方式だと乾燥にエネルギーを使いますよね。

読者
編集部

いいえ、むしろ水溶液中での反応なので、湿った原料でも乾燥させずにそのまま使えます。そのため、従来の燃焼方式に比べて約2〜4倍という高い発電効率を実現できるんです。水分が多い食品残渣などもそのままエネルギーに変換できます。

なるほど!それなら無駄がなくて素晴らしいですね。最近はAIの急激な普及による電力消費の爆発的増加が問題になっていますが、その分散型電源としても活用できそうでしょうか?

読者
編集部

AIというのは人工知能のことで、膨大な計算処理を行うデータセンターの電力確保が世界的な課題になっています。この技術は天候に左右されず24時間安定して発電できるため、データセンターや工場の隣に設置する自立型クリーン電源として非常に相性が良いと言えます。

非常に合理的ですね。ところで、他のエネルギー企業やスタートアップも、同じように燃やさないバイオマス発電の開発を進めているのでしょうか?

読者
編集部

現在、世界中で脱炭素に向けた様々な技術開発が進んでいますが、湿式ケミカルルーピングでこれほどの長時間運転に成功した例は極めて稀です。共同実証を行った住友林業のような大手企業がパートナーに付いている点も、この技術の実用性の高さを示しています。

なるほど、日本発のディープテックが世界的な電力不足と脱炭素の課題を同時に解決するかもしれないのですね。今後の展開がとても楽しみです!

読者
ライノフラックス株式会社 ニュース要点の図解

ライノフラックス株式会社

代表
間澤 敦
所在地
京都府京都市左京区吉田本町36-1 京都大学 国際科学イノベーション棟西館104号室
URL
rhinoflux.com
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