プレスリリース要約
東京理科大学発スタートアップのイノフィスが開発する「マッスルスーツ」の累計出荷台数が4万台を突破しました。軽量かつ安価なサポータータイプの投入や、欧州・アジアを中心とした海外展開の本格化が成長を牽引しています。深刻化する労働力不足を背景に、現場の身体的負担を軽減するソリューションとして注目が集まります。
アシストスーツを開発・販売する株式会社イノフィスは、主力製品である「マッスルスーツ」シリーズの国内外累計出荷台数が、2026年4月30日時点で4万台を突破したと発表しました。この実績は、初代機種からの累計(インソール等を除く腰・腕補助スーツ)となります。同社は「生きている限り自立した生活を実現する」をミッションに掲げ、2014年の創業以来、労働環境の改善や人手不足対策に貢献してきました。近年は、従来の重厚な外骨格型から、衣服のように手軽に着用できるサポータータイプへのシフトを進めたことが、出荷台数の急速な伸びにつながっています。
成長を牽引する「Softシリーズ」は、電力不要で空気圧や人工筋肉の技術を応用し、軽量化と低価格化を実現したモデルです。これにより、物流、建設、農業、介護といった多様な現場で、一部署での試験導入から複数台への水平展開が進んでいます。また、海外展開も加速しており、2025年にはドイツに駐在員事務所を開設し、欧州での直接サポート体制を強化。さらにスロベニアやシンガポールへも進出し、世界22カ国で展開しています。さらに、東京・神楽坂に体験ショールームを開設し、無料トライアルなどを通じて導入ハードルを下げる取り組みも強化しています。


Journalポイント
実はこれ、重いロボットを売るビジネスから、毎日着られる「スマートな衣服」としての実用性を追求したことが成功の鍵なんです。
え、そうなんですか?アシストスーツっておそらくSFに出てくるような、ガチガチの機械を想像していました。
そうですよね。実は初期の外骨格型は効果が高い反面、重くて高価という課題がありました。そこでイノフィスは、電力不要で衣服のように軽い「サポータータイプ」を開発し、一気に普及させたんです。
でも、それってもともと工場や大企業の大きな物流倉庫など、限られた現場だけで使われるものじゃないんですか?
以前はそうでした。しかし軽量化と低価格化が進んだことで、今では農業や林業、介護現場、さらには個人での利用まで広がっています。たとえば重さわずか310gの「エントリーモデル」も登場しているんですよ。
なるほど!それなら中小企業や個人でも導入しやすいですね。ということは、海外でも同じように手軽なアシストスーツが求められているのでしょうか?
その通りです。特に少子高齢化が進む韓国や、労働環境の改善意識が高い欧州で導入が進んでいます。同社はドイツに駐在員事務所を置き、現地に根ざしたサポート体制を強化してグローバル展開を急いでいます。
競合となる他のメーカーも、同じように軽量化や、現場の DX を見据えた開発を進めているのでしょうか?
「DX」というのはデジタルトランスフォーメーション、つまりデジタル技術による業務変革のことですが、現場の省力化という意味でアシストスーツも深く関係しています。業界全体が『軽装備化』へシフトする中、イノフィスは確かな技術力と世界22カ国への販売網で一歩リードしています。
なるほど、単なる道具ではなく「働く人を支えるインフラ」としての普及フェーズに入ったのですね。勉強になりました!

