プレスリリース要約

KPMGコンサルティングと日立製作所は、AIとシミュレーション技術を活用し、長崎県壱岐市が進める「新しいまちづくりに関する政策構想」の検討を支援しました。少子高齢化や財政難など、自治体が直面する複雑な課題に対し、客観的なデータに基づいたEBPM(証拠に基づく政策立案)の実現を目指す先進事例として注目されます。

本プロジェクトでは、指標間の因果関係を定義した「因果連関モデル」を構築し、過去データなどをもとに約2万通りのシミュレーションを実施しました。その結果をAIで分類・整理することで、壱岐市の未来におけるターニングポイントやキーイベントなどの分岐点を可視化。政策実行による人口減少の抑制効果を確認するとともに、目指すべき未来像の方向性や、今後発生するシナリオの分岐点、その際に考慮すべき要因を整理しました。これにより、経験や勘に頼りがちだった従来の政策立案から脱却し、エビデンスに基づいた意思決定を支援します。

壱岐市は2050年に人口2万人を維持することを目指し、「つながりのみなと(医療福祉×商業)」「あそびのみなと(漁業×観光)」など4つのプロジェクトを掲げています。今回のシミュレーションでは、2〜3年後に「全体的に悪化するシナリオ」との分岐があり、6年後には「社会増を達成するか否か」の分岐が訪れることが判明。直近の2〜3年後には市民生活に関する「島内」の要因が重要であり、その後は観光消費額の拡大など「島外」を含めた経済面の要因が重要になるという具体的なロードマップが示されました。

Journalポイント

編集部

実はこれ、これまでの「経験や勘」に頼った政治や街づくりを、AI とシミュレーション技術によって科学的なデータに基づいたものに変える先進的な取り組みなんです。

え、そうなんですか?AIで街の未来が予測できるなんて、まるでSFのような話ですね。具体的にどうやるんですか?

読者
編集部

指標同士がどう影響し合うかを定義した「因果連関モデル」を構築し、約2万通りの未来をシミュレーションしました。そこで、何年後にどんな分岐点が来るかを可視化したんです。

でも、それってもともと頭の良い専門家が時間をかけて分析すれば、同じような予測ができるんじゃないんですか?

読者
編集部

専門家の分析も重要ですが、複雑に絡み合う社会課題を網羅するのは困難です。今回は、人口減少の抑制効果だけでなく、2〜3年後6年後という具体的なタイミングで重要な分岐が来ることまで突き止めました。

なるほど!じゃあ「何年後にどんな手を打てばいいか」という具体的なロードマップが事前にわかるってことですか?

読者
編集部

その通りです。例えば、直近の2〜3年後は市民生活という「島内」の要因が重要で、6年後以降は観光消費などの「島外」要因が効いてくる、といった具体的な行動指針が得られるのが大きな強みです。

政策の根拠として EBPM が求められていると聞きましたが、他の自治体でも導入が進んでいるのでしょうか?

読者
編集部

EBPM というのは、エビデンス(証拠)に基づく政策立案のことで、直感ではなく合理的な根拠に基づいて政策を決める手法です。実は自治体だけでなく、不確実性の高い現代を生き抜く一般企業の経営戦略でも、この考え方へシフトする動きが強まっています。

なるほど、データとシミュレーションで未来の不確実性を減らすアプローチは、ビジネスにも直結しますね。勉強になりました!

読者
KPMGコンサルティング株式会社 ニュース要点の図解

KPMGコンサルティング株式会社

代表
関 穣、田口 篤、知野 雅彦
所在地
東京都千代田区大手町1-9-7 大手町フィナンシャルシティサウスタワー
URL
home.kpmg/jp/ja/home/about/kc.html
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