プレスリリース要約
帝国データバンクの調査によると、2026年1-5月における「経営コンサルティング業」の倒産・廃業が過去最多ペースで推移していることが分かりました。生成AIの急速な進化による業務の代替や、コロナ禍の「IT補助金」申請代行に頼ってきたビジネスモデルの限界が背景にあり、コンサル業界は大きな転換期を迎えています。
帝国データバンクの分析によると、2026年1-5月における経営コンサルティング業の倒産・休廃業解散の累計は242件に達しました。これは前年同期を上回るペースであり、年間では2000年以降で最多となる600件超の事業者が市場から退出する可能性があります。特に、法的整理による「倒産」は74件、自主的な「休廃業・解散」は168件を数え、いずれも過去最高の水準で推移しています。これまではコロナ禍の資金繰り支援や補助金バブルによって延命できていた事業者が、環境の変化に伴い急速に行き詰まっている実態が浮き彫りになりました。
倒産の主な背景として、行政向け申請書類の作成代行や、実質的な付加価値を伴わない制度依存型のビジネスモデルが破綻したことが挙げられます。特に「IT補助金」の申請代行は、審査の厳格化や競合参入の増加、顧客需要の一巡により受注環境が急激に悪化しました。また、小規模なコンサル事業者では、優秀な人材の確保に必要な人件費が高騰する一方で、コスト削減を行うとサービス品質の低下と顧客流出を招くというジレンマに陥っています。国内の経営コンサル市場は2023年度に4兆円を突破したものの、成長の伸び率は鈍化しつつあり、淘汰の波が押し寄せています。

Journalポイント
実はこれ、コンサル業界の二極化が本格的に始まったサインなんです。単なる作業代行から、本質的な課題解決へのシフトが求められています。
え、そうなんですか?コンサルってどこも高度な戦略を考えてくれているものだと思っていました。
実は今、書類作成やデータ収集といった「定型業務」が生成AIによって急速に代替されるという課題があるんです。その結果、付加価値の低い事業者が淘汰されています。
実務が効率化されるのは良いことですが、AIだけで本当にコンサルの仕事が代替できるものなのですか?
AI、つまり人工知能というのは大量のデータから最適な回答を生成する技術のことで、一般的な市場調査や研修資料作成なら一瞬でこなせます。数字で言うと、4兆円規模に達したコンサル市場ですが、こうした基礎的な業務の需要はAIに奪われ、伸び率が急激に鈍化しているのです。
なるほど!じゃあ、これからはAIにはできない高度な「M&A」や新規事業立ち上げの支援が重要になるってことですか?
M&Aというのは企業の合併や買収のことで、これには複雑な利害調整や経営判断が伴います。こうした分野やリスクマネジメントといった、生成AIでは代替できない「人間ならではの意思決定支援」に、今まさに顧客のニーズがシフトしているのです。
他の会社も似たようなことしてるんですか?大手のコンサルファームはどう動いているのでしょう。
大手や生き残る事業者は、自ら生成AIを組み込んだ新サービスを開発したり、より上流の戦略策定や、現場への実装・伴走支援にリソースを集中させています。単なるアドバイザーではなく、変革の共同パートナーとしての役割を強めているのが特徴です。
なるほど、コンサル業界の構造変化は、私たちのビジネスの進め方にも大きく影響しそうですね。とても勉強になりました!

