プレスリリース要約
一般社団法人産業ケアマネ協会は、企業内で仕事と介護の両立を支援する専門職「ビジネスケアマネ」の認定制度の募集を開始しました。2030年にはビジネスケアラーが318万人に達し、経済損失は9兆円に上ると試算される中、中核人材の離職や生産性低下を防ぐ新たな経営インフラとして注目を集めています。
一般社団法人産業ケアマネ協会は2026年6月10日、企業内での介護相談や両立支援を担う専門職「ビジネスケアマネ」の認定制度の募集を本格的に開始しました。あわせて、昭和女子大学総長であり元内閣府男女共同参画局長の坂東眞理子氏が同協会の名誉顧問に就任したことを発表しています。経済産業省の試算によると、2030年には仕事と介護を両立する「ビジネスケアラー」が約318万人に達し、これに伴う経済損失は約9兆円規模に拡大するとされています。同協会は、介護を個人の問題から企業の重要な経営課題へと再定義し、組織的な支援体制の構築を目指します。
「ビジネスケアマネ」は、ケアマネジャーの専門知識を活かして企業内のビジネスケアラーを支援する役割を担います。従業員の介護状況を把握し、地域の介護サービスや社内制度をスムーズにつなぐ「架け橋」として機能するのが特徴です。協会は、認定制度の運営だけでなく、従業員300名以上の企業を対象にした「企業の介護実態・ニーズ調査」の実施や、2026年6月29日には大手町で無料の企業向けセミナーを開催するなど、企業の仕事と介護の両立支援を多角的にサポートする体制を整えています。
Journalポイント
実はこれ、単に「介護の相談に乗る」だけではなく、企業の人的資本経営を守るための攻めのディフェンス策なんです。
え、そうなんですか?介護のサポートって、福利厚生の一環として優しく対応するものだと思っていました。
実は今、働き盛りの40〜50代が親の介護に直面し、誰にも相談できずに突然辞めてしまう介護離職が深刻な問題になっているんです。
でも、それってもともと国の介護保険制度や、地域のケアマネジャーさんが対応してくれる領域じゃないんですか?
確かにそうですが、仕事と両立するための「会社の制度」と「地域の介護サービス」をどう組み合わせるか、本人が一人で判断するのは非常に難しいんです。数字で言うと、2030年には両立に悩む人が約318万人に達し、経済損失は約9兆円にものぼると試算されています。
なるほど!じゃあ、社内の制度と外部の介護サービスをつなぐ「通訳」のような存在が必要ってことですか?
その通りです!今回発表された「ビジネスケアマネ」は、まさにその両者の橋渡し役となり、従業員が離職に至る前の「見えにくい生産性の低下」を早期に防ぐ役割を果たします。
企業の価値を高めるために、最近よく聞くESGや健康経営の観点でも、こうした取り組みは評価されるのでしょうか?
ESGというのは環境、社会、ガバナンスの英語の頭文字を取った言葉で、企業の長期的な成長に欠かせない3つの観点のことです。まさにこの「社会(S)」の要素として、従業員の労働環境を整え、多様な人材が活躍し続けられる仕組みをつくることは、投資家や市場からも強く評価される流れになっています。
福祉の話ではなく、企業の成長戦略そのものなんですね。非常に勉強になりました!

一般社団法人産業ケアマネ協会
- 代表
- 尾崎由比子
- 所在地
- 東京都千代田区丸の内 1-11-1 パシフィックセンチュリープレイス丸の内13階
- URL
- sangyo-care.or.jp
