プレスリリース要約
出版取次大手の株式会社トーハンは、人気学習マンガ『ねこねこ日本史』のシリーズ累計200万部突破を記念し、全国178店舗の書店と連動したフェアおよびSNSキャンペーンを開始します。少子化が進むなかで児童書・学習マンガ市場が堅調に推移する背景と、リアル店舗への送客を狙うIP活用の戦略に注目が集まります。
株式会社トーハンは、そにしけんじ氏著の学習マンガ『ねこねこ日本史』がシリーズ累計200万部を突破したことを記念し、2026年6月18日より全国178の書店で順次書店フェアを開催します。対象となる『マンガでよくわかる ねこねこ日本史 ジュニア版』シリーズの購入者に対して、今年の大河ドラマで話題の『豊臣秀吉』などのキャラクターが描かれた『キラキラシール』をノベルティとして配布します。さらに、同社のXアカウントを活用した図書カードのプレゼントキャンペーンも同時に展開し、認知拡大を図ります。
『ねこねこ日本史』は、歴史上の人物を猫に見立てて描くユニークな4コマ漫画です。通常版に加えて、すべての漢字にふりがなを振り、充実した解説ページを設けた『ジュニア版』を展開することで、小学生を中心に高い支持を得ています。2026年6月時点で累計200万部を突破しており、YouTube公式チャンネルでのアニメ配信なども含め、多角的なメディアミックスが行われています。今回のフェアは、リアルな書店店頭での購入体験を促すことで、店舗への来店促進と出版市場の活性化を目指す取り組みです。
Journalポイント
実はこれ、デジタル時代だからこそ、リアルな書店で本を手に取るという体験価値を子供たちに届けるための戦略的な取り組みなんです。
え、そうなんですか? デジタルの方が手軽に読めて便利ですし、わざわざ書店に行くメリットってどこにあるのか気になります。
実は今、書店の減少によって子供たちが本と偶然出会う機会、つまりセレンディピティが失われているという課題があります。そこで、人気のキャラクターをフックにして、親子で書店に足を運ぶきっかけを作ろうとしているわけです。
そのセレンディピティというのはどういうことですか? それに、欲しい本があるなら、もともとネット通販で買えば十分な気もするのですが。
セレンディピティというのは、探していなかった素敵なものに偶然出会う能力や機会のことで、書店での『ジャケ買い』などがこれに当たります。数字で言うと、今回のフェアは全国178書店という大規模なネットワークを活用しており、地域密着型の店舗でもファンとの接点を作っています。
なるほど!単に本を届けるだけでなく、限定のシールがもらえるようなワクワク感を演出することで、書店という空間自体をエンタメ化しているわけですね?
その通りです。今回は大河ドラマで話題の『豊臣秀吉』などのノベルティを用意し、SNSでの拡散も組み合わせることで、認知から店舗への誘導、精度高い購買までの導線を設計しています。これは一種のO2Oマーケティングですね。
そのO2Oというのはどういう意味ですか? 確かにコンビニなどでも見かけますが、他の業界でもこうしたキャラクターとのコラボは増えているのでしょうか?
O2Oというのは『Online to Offline』の略で、ネット上の活動から実店舗への行動を促す仕組みのことです。実は現在、小売やサービス業界全体がIPコラボへシフトしており、自社単体ではリーチできない層を巻き込む手法として定着しています。
ネットのキャンペーンからリアルの書店へ人を動かす一連の流れがよく理解できました。非常に勉強になりました!


