プレスリリース要約
Orbrayは、英エレメントシックスとの共同開発により、次世代の究極の半導体材料とされる単結晶ダイヤモンドウェハの「3インチ」生産技術を確立しました。大口径化による製造コストの低減と、既存ラインへの適用が可能な「4インチ」開発への着手は、ダイヤモンド半導体の社会実装を大きく手繰り寄せる動きとして注目されます。
精密宝石加工大手のOrbrayは、人工ダイヤモンドの世界的リーダーである英エレメントシックスとの戦略的提携のもと、直径3インチ(76.2mm)の単結晶ダイヤモンド結晶の生産技術を確立したと発表しました。同時に、既存の半導体製造ラインへの適用を可能にする直径4インチ(100mm)結晶の開発にも着手しています。さらに、デバイスメーカーなどでの試作や熱対策用途向けとして、直径2インチウェハの量産準備がエレメントシックスの米国オレゴン州の工場において最終段階に入ったことも明らかにしました。
今回の成果は、両社が2024年6月に結んだ製造技術のクロスライセンスを伴う戦略的提携による最初の共同開発実績です。ダイヤモンドは熱伝導率や絶縁破壊電圧に極めて優れ、パワー半導体などの次世代材料として期待されていますが、大口径化と高品質化、低コスト化が実用化への課題でした。3インチ結晶の確立と4インチへの挑戦は、1枚のウェハから得られるチップ数を劇的に増やし、デバイスの量産コスト低減に大きく貢献します。対象顧客は、次世代パワーデバイスを開発する半導体メーカーや研究機関です。
Journalポイント
実はこれ、人工ダイヤモンドを使って、これまでのシリコン半導体を超える 究極の次世代半導体 を現実のモノにするための、世界的な大躍進なんです。
えっ、ダイヤモンドってジュエリーのイメージですが、半導体になるんですか? しかもそれが世界最大級 of 成果だなんて驚きです!
そうなんです。ダイヤモンドは熱を逃がす力や電気を通す効率がケタ違いに優れているため、高性能な半導体を作るのに最適な素材なんです。ただ、これまでは薄い板状の ウェハ として大きく育てるのが非常に難しかったという課題がありました。
なるほど。ニュースに出てきた ワイドバンドギャップ半導体 という言葉も気になりますが、それとはどう違うのですか?
ワイドバンドギャップ半導体というのは、シリコンよりも高電圧や高温に耐え、電力損失を大きく減らせる次世代素材のことで、今回のダイヤモンドはその本命です。たとえば、電気自動車の 電力ロスを極限まで減らし、航続距離を大幅に伸ばすといった用途に期待されています。
電気自動車がもっと走るようになるんですね! でも、3インチとか4インチにサイズが大きくなると、何がそんなに嬉しいのでしょうか?
サイズが大きくなると、1枚のウェハから作れる半導体チップの数が劇的に増えるため、製造コストを大幅に下げる ことができます。さらに、既存の半導体工場にある製造ラインをそのまま使えるようになるため、社会への普及が一気に加速するんですよ。
コストが下がって既存の設備も使えるなら一石二鳥ですね! 他の国やメーカーも同じような開発を競っているのですか?
はい、世界中で激しい開発競争が起きています。だからこそ、日本の Orbray が持つ独自の結晶成長技術と、英国の エレメントシックス が持つ量産ノウハウがタッグを組んだ今回の提携は、世界をリードする強力な一歩として注目されているんです。
日本とイギリスの強みが合わさったからこその成果なんですね。ダイヤモンド半導体の未来がとても楽しみになりました!


